覚せい剤や大麻で逮捕されたご家族の皆さんへ
本日は私以外のビリーブ家族会のメンバーの文章を掲載させて頂きます。
是非、ご一読下さい!
覚せい剤や大麻で逮捕されたご家族の皆さんへ
諦めないでください!
薬物問題で逮捕者を出した家族は、「我が家に限ってこんな問題起きないと思っていた」「何故?こんなバカなことをやったのだろう」と言う思いだったのではないでしょうか?
そして「本人の逮捕で家族までもが会社を首になるのでは?兄弟の結婚話が破談になるのでは?近所付き合いができるのか?本人は解雇や退学になるなど制裁を受けるのでは?・・・等々」心配したと思います。
また親兄弟など親戚に言ったら「育て方が悪い」となじられたり親戚付き合いを拒否されたりといろいろと生活に支障が出た方もいらっしゃると思います。
初めての逮捕者の多くは40日間位留置され執行猶予付きで釈放されますが、問題はこれで「もう薬はやめる」と決意しても2度3度と繰り返し中々止めることが出来ません。
ここ10年位は行政・民間施設も含め「再乱用防止」のため
① 2年位刑務所にいて後の3年位を保護観察付き扱いとなり出所できる刑の一部執行猶予制度が出来たり
② 刑務所内での薬物離脱教育を受けることが出来たり
③ 「薬物リハビリ支援」の為、出所後「ダルク入所」・「NA」・「デイケアー」・「SMARPPUプログラム」などが取り組まれています。
このように依存症は治療を受ければ回復する病気だということが定説になり実績根拠も有ることから行政機関も治療に行くように呼び掛けています。勿論、WHO等の呼びかけもあり、世界の多くの国で「治療重視の取り組み」がされています。
けれども日本において多くの依存症者は、これらの治療に繋がっていないことから、再犯率がとても高い結果となっています。例えば、静岡県における覚せい剤の再犯率の高さは61.9%となっています。
参考までに「静岡県の薬物統計」をご覧ください。
薬物事犯統計資料/静岡県警察
そうです!再犯に繋がる使用の繰り返し(再乱用)が問題です。
逮捕された!! 家族にしてみるとショック以外なにもないですよね。
私もそうでした。再乱用を繰り返した私の息子=薬物依存症者(本人という)は独立して何とか生活をしています。当初は、とても大変でした20年の歳月が流れ辛さは小さくなったとはいえ今でもトラウマで残っています。
薬物使用は、そのうち止めるだろ位の考えだったし何の知識もなかったのですが家族で何とか止めさようと思っていました。当初家族会に参加と言う発想はありませんでした。そしてとった対応はことごとく失敗しました。
そして、悪化の一途をたどる本人に対して何も出来ず苦しんでいた私が前を向いて生きて来られたのは家族会に繋がったことでした。ちなみに、私達の家族会でも、逮捕されたからと言ってすぐに家族会に入会されたか?と言えばそういう方は稀です。この多くの方々も早く家族会に繋がっていればこんなに苦労せずに済んだと・・・
私自身、家族会に繋がってからは、日々本人の病気の回復に希望をもって過ごすことが出来ました。
初めて家族会に参加した時「世間では言えなくて8年間ひた隠しに抱えていた心配事を初めて家族会で話すことが出来、話したことを皆さんが理解(共感)してくれました。兎にも角にも、やり場のないその気持ちを話すだけでもものすごく救われた気持ちになったことを覚えていますし前向きになりました。
多くの家族会の方々も同じ思いをしているので、「私も同じ」と頑張っていましたから、私だけじゃないんだと思い今日までやれてこれたのです。
考えてみれば、支えあいですね。とても嬉しかったです。
勿論、本人回復までは15年位たってからなので当初心配は尽きませんでした。
今思えば、無理なことでした、「問題である薬物のやめ方を知っているか?そして説明できるか?」と言うことですが、さっぱり分からないので結果的にはなにも出来ないでいました。
また、「知らなかった、薬物依存症とは・・・その対応とは・・・・依存症者は何故依存症者になったのか?・・・・その人たちの特徴・家族はどうしていけば良いか・・・」等々家族会参加で学んだことは「目からうろこ」の連続でした。
その中で、家族の学びと実践が薬物使用した本人を治療に繋げたり、本人の考え方を変える原動力になっていることを経験していくのが家族会だったのです。参加しないと分からないことでもありました。
お伝えしたいことは、まだまだ沢山ありますが、
① まずは、家族は「家族会」や「地域の精神保健福祉センター」にも参加したりして相談をするのが良いと思っています。
② 逮捕者は受刑期間があります。この間に家族は「保護観察所引受人会家族教室」「薬物依存症の理解と対応」の勉強をするのが良い結果が出ました。
③ 本人はクスリを使わないので治ったと思いがちですが、2度目以降の逮捕者の場合は刑務所に入るのは絶対嫌だけど逮捕されたのは、薬の使用を止めるチャンスが有りながら止められない「依存症者」となっている可能性が高く、止め方のプログラム受けたり、施設で治療が求められますが、欧米でも日本でも治療施設に繋げている実績が高いのは身近にいる家族という統計結果が出ています。是非!家族が本人を治療に繋げる力になっていただければと思っています。
④ 家族の方の中には、あまりにもショックで家族会に来ることが出来ないような方もいらっしゃいますが、そのような方こそ是非、家族会に来て元気になって欲しいと思います。
例えば、「もう私は世界で一番の不幸だと思って、富士の裾野の樹海に入って死にたかった」と言っておられた方が、家族会に参加して他の家族の方々のお話しを聞き「私より大変な方が多かった、ここに来れば皆さんのように元気になれる」と言って継続的参加され今ではとても元気なりました。
⑤ 「依存症対応の特効薬はありません」一緒に頑張れば多くの困難を乗り越える事が出来ます。
私達家族とご一緒に手を繋ぎ歩みませんか。
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